◆ カマカ見学ツアー ◆                    asofoct2016

ダウンタウン中心から徒歩でおよそ15分、こじんまりした2階建ての本社兼工場、思ったよりコンパクトな建物です。約1時間の見学ツアーに参加しました。
 

 
 

2代目カマカ氏のガイダンスでツアースタート、今年が創業100周年のカマカの沿革を30分強ほどしっかりとした口調で説明。

100年もの歴史ゆえ世界大恐慌、第2次世界大戦、朝鮮戦争等に自身の体験を交え熱弁を・・・・
パイナップル形のボディを最初に製作しベストセラーになったことやウクレレの音質、ボリュームはボディ形状とは関係ないことをウクレレを手に実演・・・

そして話の途中で彼自身の年齢が判明すると一斉にどよめきが起こる。 何と92歳、彼の兄は94歳とのこと、カマカのロゴはdouble Kというがこの二人の兄弟がが確立したブランドである。

 
レクチャー終了後、一旦外に出て裏側の木材ストックエリアからツアースタート。説明は3代目(名前は失念)が担当、写真を見ても判るように割と小規模なストレッジである。
 
     
  ストックエリアの反対側が作業場、写真のように中央の通路から入って行きます。向かって左手奥に移動します。
     
 

この場所が左手奥、最初の工程、リム(サイド)のベンディング作業を行います。

3台のマシンを使い最初にウエスト部分のベンディング、そして下の写真のマシンで八の字形を・・・といった説明でした。

 
     
次はリムにライニングを加工する作業の説明、続いてトップとバック材の接着する仕掛け、乾燥、そしてブレース材の接着作業中のスタッフ、まもなくランチブレークという時間です。
 
 
     
モールドを使用したボディ製作の説明、続いてネックとボディの接合工程の説明。ジョイントはダブテール、機械加工は容易でしかも正確です。
後ろに見える赤丸のマシンはサンダーの一種、平面出しが1台、中央が凹んでいるサンダーが2台あります。このサンダーでアール形状のバックボードをサンディングするとの説明。
 
 
     
ボディ及び100周年インレイ加工されたネックのストレッジビン。
100周年記念モデルは数か月のバックオーダーという状況、最終出荷は来年の1月を予定とのこと。
 
     
 

ルーター(トリマー)が3台、バインディングの溝加工やペグヘッドインレイ等の加工作業を行います。

     
 

指板が取り付けられたウクレレをサンディング加工。

下の2枚は、塗装前のマスキング養生、指板とブリッジ接着位置が養生されています。作業台もウクレレに傷が付かないよう人工皮革で覆われています。

最後の写真2枚、左側は乾燥中、右側は塗装を終えたウクレレが一定期間据え置かれています。

 
 
 

今まで説明した工程は左のエリアで行われます。
①バインディング溝加工
②ネックとボディの接合
③指板接合
④塗装(乾燥)

     
仕上げ工程は2階で行われます。階段で移動中・・・
 
     
 

最終工程ペグ、ブリッジやサドル、ナットそして弦が張られて楽器としての最終チェックが行われます。

現在、1日の製作台数は15台程度とのこと、適正規模の優良工房といった感じ、とても好感が持てます。ソプラノ標準モデルで995ドル、この価格も納得出来ました。いつか手に入れたいカマカです。

現在、兄弟二人でマネジメントを分担、もう一人の兄弟はパイロット、時々手伝いに来ているといってましたが立派な第3世代、将来も順調なビジネスが継続できるのではと確信。

 

 
 
 
  ツアー参加のおみやげ、サウンドホールの切り取った部分を100周年記念として加工したものです。