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《 バンジョー製作 第7章 最終組立 》

◆ ネックの完成

 

ヒールエンドにねじ山のある専用ボルトを2本取り付けます。

取り付け位置はリムのロッド穴に整合させます。

  これでネックは完成です。あとは組立後にフレットの擦り合わせを残すのみです。
     

◆ ポットの組立

  今回のポットコンポーネントです。
  表側から見たポット
  裏側から見たポット
  簡易リゾネーターを当ててみたところです。リゾネーターはパーツ取りバンジョーからの再利用です。
  ブラケットを取り付けているところです。
 

完成後の裏側構造。ネックとリムはコーディネーションロッドと呼ばれる2本のロッドで連結します。

因みにバンジョーの弦高調整は、コーディネーションロッドの調節でリムを変形させることで行います。

赤丸印はリゾネーターを固定するための金具ですが工夫が必要です。

     

◆ ペグの取り付け

 

中央の妙なペグは「カムチューナー」と呼ばれ、音程を全音あるいは半音上下させる機能を持っています。
このチューナーはギブソン社バンジョーに使用されていたクルーソン製のチューナーです。

現在はストッパー機能のペグが主流ですがこのクラシックなカムチューナーが私のお好みです。

  裏側からです。カムチューナーはペグの真ん中に位置しなくてはなりません。
     

◆ フレットの擦り合わせ

 

作業手順はウクレレと全く同じですが22フレットまでの音域があるのでより高い精度が求められます。

     

◆ 完成!

 

トラスロッドカバーはメイプル材を1ミリ厚に加工したものです。
それからペグ穴4ヶ所に黒くない部分があるのがわかりますか?
実は穴の位置を間違えて空けてしまい、一度メイプル材で埋め戻してから空け直したためです。結果、突き板の一部が黒檀ではなくメイプルとなってしまいました。

原因はVEGA仕様のペグヘッドにGIBSONのペグ位置で穴を空けてしまったため、メーカーによってペグ穴位置が異なるのです。うっかりしていました。

 

5弦用のペグ。

タイプはいくつかありますがギヤ構造の標準的なものです。ペグヘッドに取り付けたペグとはメーカーが異なります。

 

ブリッジです。

お好みですが多少加工しています。

 

ネックとテンションフープの接合部のアールはまあまあという感じです。

バンジョーのつくりの良さ(出来映え)はこの接続面に左右される部分大と思います。

22フレットのインレイ位置がずれています。どうしてこうなったのか不明、不思議です。

  ヘッドはヤギ皮ではなくプラスティック製です。ルネッサンスという光沢のあるヘッドですが気に入っています。
  ブリッジにアタッチされているのは消音装置(サイレンサー)です。
 

簡易リゾネーターです。

写真のように最初はリムに隙間無く取り付けましたが・・・

 

しばらく後に約5ミリのスペーサーを取り付けてみました。音質改善になったような気が・・・?

スペーサー取り付けのきっかけは、George Banjoというブランドのモデルにリゾネーター仕様のオープンバックバンジョーを発見したことによります。そしてリムとの間に隙間があったということですね。

またDeering社のGoodtimeというオープンバックモデルにもいつのまにかリゾ仕様が加わっています。

 

いかがでしょう?

1作目としてはまあ満足できるのではと・・・そして色々と学ぶことも数多くありました。

2作目をお楽しみに・・・・