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《 ウクレレ製作 第6章 コンポーネント組立 

◆ ボディとネックの接合

 

第1章のブロック材と同じように、ボディと接合するネックヒールの形状を加工します。

ネックをバイスに固定します。

  ボディのネック側に#120のペーパーを両面テープで貼付します。
 

垂直、水平を意識しながら前後にゴシゴシ研磨します。

注)作業の軽減のためボディと同じアールの当て木を利用して粗研磨しておきます。

 

接合面の確認で重要なのは中心線です。テンプレートを当てて、ナット(0フレット)、接合部(12フレット)そしてブリッジの3ヶ所の中心を合わせます。
更にネックとトップボードの角度チェック、完全な水平ではなくブリッジ位置で1ミリ弱の隙間ができるように調整します。

  幅、高さそして形状全て正確に仕上げます。
 

接合は長さ30ミリ、直径8ミリのダボで補強します。

プランに従い位置を罫書きしドリル加工します。

  次にボディ側の加工です。
 

ネック側にダボを埋めたところです。ボディ側に入れてみると必ず穴がずれているのでぴったりと収まりません。(この穴の空け方では止むを得ません。)

従ってドリルで穴を修正し隙間を若干作り接合面をぴったりと合わせます。

ダボはあくまでも補強、接着面がしっかりしていればOKです。

 

接着はラバーバンドで固定します。

ボディを股の間に挟み込み、両手でネックを持ち接着させ、この状態で2、3分我慢してから1本目のラバーバンドを巻きつけます。合計3本ほどのバンドを使用します。

他の固定方法は読本にて紹介します。

 

◆ 指板の接着

 

ネックとトップボードの平面出しです。

ネックにスケールを当てブリッジ位置で1ミリ弱の隙間があることを確認しながらヤスリ掛けを行います。

また接合部に微妙な角度があるので完璧な平面にはなりませんがその状態でOKです。

  指板の位置決めです。写真のように中心線の位置を3ヶ所に罫書きし、指板のセンターをあわせます。
  接着時に指板がずれないように8ミリの釘を指板裏側2ヶ所に打ちつけます。釘は1ミリ弱を残して釘頭を取ってしまいます。
 

接着の準備が整いました。

一番下にあるのはゴム付の当て木です。これが無いと悲惨な結果が待っています。

  ボディ側は2ヶ所で押さえます。接合部は微妙なへの字になっていますから・・・・・
     

◆ ネックの整形とサイドドット

 

最後のネック整形のチャンスです。

ボディとの接合部を含め抱えた時の具合、感触が実感できるので時間をかけて納得できるまで加工します。

  直径1,5ミリのサイドドットを埋め込みます。
     

◆ ブリッジの接着

 

ブリッジの接着位置をマスキングテープ上に罫書きします。

スケール長にオクターブ調整バッフャを加えた位置、そして指板との位置関係が合致していることを確認した上で決定します。

  罫書きした接着面の部分を切り取ります。
 

クランプ2点締めで固定します。

パッドを忘れないで下さい。

  きれいに接着できました。
     

◆ ナットとペグヘッド加工

 

ナットの接着部分のボンドやバリを取り除きます。

低粘度アロン数滴で接着します。(整形は塗装の後です。)

  インレイ加工された突き板を接着します。接着時は専用当て木が必須です。
 

ペグ穴を空けます。

ペグヘッドの下側には必ず捨て木(?)を当て、机に固定してからドリルで加工します。

  ローズウッド突き板のペグヘッド完成!