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《 プレクトラム バンジョー / 指板を作る 》 

◆ フレット溝の加工

  スケール長668㎜のフレット位置計算表です。右側のゼロフレット(ナット位置)からの距離を指板にプロットしていきます。
  (左) 指板のローズウッド系木材と600㎜スケール
(左下) スケールは両面テープで指板材に固定、ナットからの距離を千枚通しでプロット罫書していきます。
(下) プロットした小さな穴からずれないようにスコヤでフレット線を正確に罫書します。写真でみて下側がスコヤを当てる基準面です。
 
 

フレット専用マイターボックス使用し、罫書されたフレット線上、真上からフレット溝をカットします。このような細かな作業時にはランプスタンドのスポット照明や反射をうまく利用すると作業が楽になります。

◆ 整形とセルバインディング

 

フレット線カット後、指板両端を2ミリほどのマージンを残しながら卓上丸ノコでカットします。

  (左) 指板両端を所定の幅に研磨します。所定の幅とは2㎜厚のセルバインディングを施すので、ナット側で27㎜、22フレットで36㎜。
(左下) ナット側でぴったし31㎜
(下) 22フレット側も40㎜
 
  整形後の指板、上側の5弦ネックと比較すると4弦ネックの幅がよくわかります。
  2㎜厚のセルをアセトン接着し、乾燥後トリミングします。

◆ ポジションマークetc

  ポジションマークの位置を12フレットまで鉛筆罫書します。
 

ドリルで6ミリ径の穴をあけます。ビットは木工用ではなく鉄工用ビットを使用します。

左下、アロンでパールドットを接着するのですが、アロンの量が多すぎてゴムハンマーで軽く叩いいたらっ写真のようにアロンが飛び散りました。はっきり言って下手です。
下は#240で研磨した写真。

 
  参考バンジョーモデル同様に15F~17Fにかけてインレイを施す。正確にはインレイではなく貝の粉末をエポキシと混ぜ、溝に入れたもの。
選んだフォントやビットサイズの選択ミスもあり何とも言えない出来上がり・・・・
 
  (後日) 指板インレイの一部を変更。

矩形のパールに名前を刻みます。ビットサイズは0.9㎜を使用し慎重に・・・
15番フレットに矩形が収まる溝を彫り、ローズウッドのエポキシパテで接着します。
彫った名前の溝が一部消えてしまったので、改めて刻みましたが、フレッティング後の作業はルーターをうまく固定できず、何とも言えないレベルに・・・・
 
 

◆ サイド・ドット・マーク

  12Fの穴位置にズレが生じたため、バインディングを5ミリほど交換、丁寧に作業したつもりですが痕跡が残ってしまいました。

◆ フレット打ち

  指板の両側にバインディングがるため、フレット両側のタング(Tang)と呼ばれる部分をカットしなくてはなりません。専用カッターでタングを切り取った後、残ったタングのバリをやすりで削り取ります。やや面倒ですがこれをやることでフレットの収まりがよくなります。
  ついでにもう一つ、ローズウッドやエボニーのような硬い指板にフレットを打ち込むと表面が割れてしまうことがあります。
フレット溝に水をしみ込ませてから打ち込むと割れを防ぐことができます。
 

(写真上) ポジションマーク等が終了

(写真下) フレット打ちが終了

 

22フレット指板の完成、次はペグヘッド突板のインレイです。