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《 仮組立 》 

◆ フレット擦り合わせ

  擦り合わせの前にフレットを均一にプレスし、フレット面を揃えます。
  (画像:左)指板をテープで養生、3種のブロックヤスリでフレットの平面出しを行います。
(画像:左下、下)#240でフレットの角を落とすしてから、#320/400/600/800/1000で順番に研磨し、フレット傷をなくしていき、最後にコンパウンドで金ぴかフィニッシュ。
 

◆ ブリッジ製作

 

(画像:左、左下)鉛筆で罫書し、ドリルで中央部分を抜き、やすり、彫刻刀で形を整えていきます。
(画像:下)完成、形状そのものは一般的ですが、底の部分をアール加工し、中央がへこむヘッド表面にフィットさせるというアイデア。
(Deering社が新しく紹介しているブリッジのコピーです)

 

◆ リム加工(ロッド穴)

 

①リム(メープル材)
②トーンリングを
セット
③ヘッドをその上にセット
④そしてテンションフープでヘッドを固定

  (画像:左)32個の金具でヘッドをしっかりとリムに固定、OKです。
(画像:左下と下)ネックヒールとの接合面の確認、OKです。
 

◆ コーディネーターロッド取り付け

  ロッドを取り付ける穴を加工(4カ所)
  2つのロッドを調節することで指板面とヘッド面の角度を変えることが出来ます。
角度が変わることで弦高も調整されることになります。

◆ ネックとリムの接合チェック

  ①キリでガイドとなる穴を開けます。
②5ミリの下穴用ビットで下穴を・・・
③4.5ミリと5ミリビットで下穴を・・・
④ロッドボルトをねじ込みます。
 

2つのボルトがネックに取り付けられました。
手作業なので位置決めが難しい、ぴったりフィットするかどうか
・・・・・

 

(画像:左)赤で囲んだナットで固定、下のボルトはフリーの状態ですが、この状態でネックを固定することも可能です。
(画像:左下)ロッドを2本セットした状態
(画像:下)ヘッド表面と「指板」が同一平面で正しく接合されていることを確認。
注)上記調整にリム側の穴を加工せざるを得ませんでした。やや残念!

 
  ネックとリムの結合、「良し」とします。

◆ テールピース

  【FULTS製テールピース/PRO-5】
通常のテールピースはロッドエンドの金具に固定するのが一般的ですが、このFULTS/PRO-5は2本のブラケットフックを利用します。

PRO-5には2種類のモデル(FとXYZ)があり、両者とも前後、左右、上下にスライドさせる機能があり、何ともおしゃれなテールピースです。
 
 

【画像:上2枚】Fモデルはプレートで2つのブラケットフックを挟むことで固定します。

【画像:左】XYZモデルはブラケットフックを差し込むことでテールピースを固定するという仕組みになっています。

 
 

◆ ペグ穴加工

 

使用するペグセット:
直径は25/64インチ(9.92ミリ)なので10㎜ビットで加工します。

5弦ペグは根元10㎜、先端8㎜というテーパーがあるので工夫が必要です。

 

  【画像:左】10㎜径のドリルガイドを使用します。
【画像:左下】ガイドは両面テープとクランプで固定します。
【画像:下】ドリル作業済
 
  このタイプのペグはスクリュー式なので表側からしっかりと固定できます。
  最後に5弦ペグ・・・
【画像:左】位置を決めて鉛筆罫書
【画像:左下】Φ7㎜ビットで穴を開けます。
【画像:下】専用リーマーでテーパー加工します。
 
  【画像:左】ノブを外しペグをセット・・
【画像:左下】ペグにジグをかぶせ、ハンマーで打ち込みます。
【画像:下】8割ほど打ち込みノブを取り付けた写真です。塗装後に改めて固定します。
 

◆ 塗装前のネック整形

 

厚み、形状を慎重に確認しつつスクレーパーとペーパー(#180/240/320/300)で整えます。
削り過ぎは禁物です。

 

◆ ヒール装飾

  ヒールキャップとして0.5㎜厚の白蝶貝を貼り付けます。
  厚めのプラスティック板を間に挟んだ方が良かったかも知れません。