◆　バインディングの切れ込み（ノッチ）

バインディングの長さ、つまり外周は約１１２㎝、この2倍の長さのバインディング材料が必要となります。

使用するバインディングは幅６㍉、３枚の材料をラミネートします。
手前からややクリームがかった1.5㍉厚、中央には0.5㍉の黒、そして同じく0.5㍉の白の3枚。

注）この作業は失敗、理由は溶剤アセトン塗布がうまくいかなかったためです。

ドレメルルーターのセッティングはバインディング切れ込みに合わせ、幅２．５㍉、高さ５㍉に調整

下のスポンジは作業時にマンドリンボディが滑らないための下敷きです。

←幅2.5㍉、高さ６㍉の溝を彫刻刀で削っていきます。

↙この部分はルーター作業はこの程度までしか削れません。

↓従って下の写真のように手作業で加工します。

←スプルース材のトップ側はカッターを使用しました。ルーターを使用すると木目（グレイン）と木地部分の硬さの違いのためか均一に削るのが困難だったためです。

↙カッターでもスプルース材は柔らかいため問題なく作業できます。

↓渦巻き部分

←トップ側の渦巻き加工

↓トップとバックのバインディングノッチが加工できました！

◆　トップ側のバインディング加工

厚み（2.5㍉）のあるバインディングなので「アール」のきつい個所はドライヤーで熱を加えて曲げます。

注）3枚のセルを予めラミネートしたつもりでしたが、うまく接着出来ていませんでした。
従って一旦剥がしてから使用、そのため写真の通りやや汚れたセルバインディングになってしまい残念！

最初にバインディングの短い2か所を接着、渦巻き部分はくさびで固定します。（写真3枚）

◆　バック側のバインディング加工

←トップ同様短いセルから作業開始

↓ネックヒール部のセルを接着、ボディ側セルとの連結です。

◆　スクレーパー作業

幅６㍉のセルなので計算上「１㍉」ほど飛び出しています。この余分なセルをカット。

最初、ノミを使用しましたがセルの厚みが2.5㍉のせいかうまく削れません。

◆　コーナーポイント加工

←ボディ2か所のコーナーポイントに追加する象牙

↙バインディングを残しカットする部分を罫書きしノコ目を入れます。

↓ヤスリでリム部分を削っていきます。

←コーナーポイント2か所に象牙を接着

↓下２枚、ヤスリで整形しました。

◆　ヒールエンド形状の修正　（やり直し作業）

＜ヒールエンド形状の間違い＞

青い線はバックボードの中心線ですが明らかに左側が大き過ぎ、左右対称ではありません。

原因は恐らく中心線を意識しないで形状加工したためです。以下やり直し作業。

セルバインディングを取り除き、写真のように左側ヒールをカットし形状を左右対称にしました。

←ボディ側にセルを追加

↙ヒール部分にセルを改めて接着

↓左右対称になりました。

◆　サンディング後のボディ（＃１５０、１８０）

◆　トップとバックの外周部整形

←組立の前にトップボードとバックボードの外周部の整形を行います。

↓トップとバックのアール形状確認テンプレートです。外周部の微妙なアールが理解できます。