《 マンドリン / ボディ組立その2》 

◆ キャップ加工

  ネックとボディを接合。
  ダブテールジョイントに隙間あり・・
パテで埋めますがどこまで補修できるか?
 

←飛び出しているキャップをネック面に合わせて削ります。最初はカンナで粗削りします。

次にヤスリで平面出し

スケールで確認、OKです。

 

◆ ネックとボディのセンター出し

 

ここでネックとボディの中心が正しいかどうかのチェック、結果は写真のように約3㍉ずれているので緑から赤の位置に修正します。

赤線・・・正しいライン
緑線・・・ずれているライン

  通常、ボディ側のホゾを広げますが、写真のように手前側にくさびを打つことで3㍉調整します。

◆ ネックとボディのボンド接着

  ボンド接着時、ネックを上から固定する当て木を使用します。
  ボンド接着・・・

◆ 指板の位置について

  指板をもう一度仮置きしてみます。
 

キャップの「象牙板()」の位置に15フレットをセットします。
この時、0フレットの位置にも注意が必要、ナット溝との関係です。

*)fifteenth fret cross pieceというらしい。

◆ エクステンダー(指板支え板)加工

 

エクステンダーの角度、面を調整後接着します。

製作本では木ねじで一旦固定しますが、ボンドのみで接着、15フレット以降は実用ではなく装飾的意味合いというのが理由です。

  接着後、ネック面に合わせて平面出し、指板接着に備えます。

◆ ペグ穴加工

 

ペグ穴径は「8.5㍉」、従って「8㍉」ビットで加工後にリーマーで調整することとします。

下2枚は加工後の表側、裏側です。

 

◆ 指板の接着

 

ボンド接着の前にいつもの「坊主釘」を打ち込みます。

釘の頭はカットし鋭利な形状に加工。指板が硬いため接着位置を確認後、千枚通しで指板側の穴を拡大しておく必要があります。

 

ボンド接着

当て木を使用しますが、指板上部はゴムバンドを使用し固定します。

  別の角度から・・・・
 

←指板接着

1~2フレット部分

↓指板支え板部分、ノコギリ跡があります。気が付いてはいたのですが・・・・

 

◆ 整形作業(キャップ、ネックヒール、接合部パテ補修)

 

①15フレットで指板を支える出っ張り部分、これを装飾的形状に加工します。

 

斜めにカットしますが結構やっかいな作業、明らかに指板接着前に行う作業です。

(何故か渦巻き側と出っ張りサイズが異なっています。)

 

②ヒールエンド部分の整形、継ぎ目の部分もパテで補修が必要です。

下の2枚がヤスリ掛けとパテ塗り補修の結果です。

 
 

③指板幅に合わせてネックを整形しますが指板根元部分はやっかいな作業です。

下の2枚、ネック部分の整形とネック根元継ぎ目のパテ補修終了・・・

 
  ネックとボディの接合部分のパテ補修、あとは塗装でどこまで対処できるか・・・・

◆ 指板とブリッジ高のチェック

 

最後に弦の高さをチェック、ブリッジ自体がスクリュー機能で高さ調整が可能です。

  12フレット位置で2.5㍉~3㍉程度に調整可能ですね。OKです。