《ギター製作》

5.ボディの組立 その1 (トップボード接着まで)

◆ ブロックとサイドの接合

(左側写真)
まずドライクランピングで使用するクランプ、クランプ場所等を確認します。
接着はテールブロックから開始します。

(下の写真)
クランプを締めると「接着位置」が滑るため位置を確かめながらゆっくりとクランピング、あふれたボンドの拭き取りも忘れずに・・・

ネックブロックのクランピング、ブロックの接着位置は1ミリほどサイド上辺からずらして接着し、事後のサンディングに備えます。
(左)
トップボード側から見たクランピング、一晩乾燥させます。
(左下)
乾燥後クランプを取り外したところ、O.K.です。
(下)
バック側からの写真、2つのブロックは約3センチもの差があります。
(左)
トップ側からの写真。サイド上辺は1ミリほど飛び出しているので、サンディングで上辺を「水平」にします(平らなトップボードを貼り付ける部分です)。
(下の2枚)
大きなブロックやすり(#80)でサンディングしサイド上辺を平らにします。
サンディングの結果、サイド周辺には結構な量の研磨くず、水平チェックは60cmスケールで確認します。
問題発生!(2回目)
ネックブロックとテールブロックの約3㎝の差によりバックボードは緩やかなアール形状。
ネックブロックのバックボード接着面はこのアールを考慮し、80㎜から83㎜と面を傾斜させましたが、その度合いが足りないことに気が付きました。
従って、写真のように7㎜の板材を急きょ接着、「ポンチ絵」に基づく限りの種のリスクは止むを得ないと納得・・・・?

               【訂正】
テールブロックの高さは当初のスペックから100㎜でした。しかし作業中の手持ちメモには何故か110㎜??要は誤記入です。そのためブロックは110㎜でカットされ上述の顛末になった次第。この不都合はバックボード接合時に修正します。まだ先は長い、ドンマイ、ドンマイ・・・・it's gonna be O.K. 

ミケランジェロ曰く、「我々の最大の敵は、高い目標を定めて失敗することではなく、低い目標を定めて容易に成功してしまうことだ」

◆ ライニング加工

(左)
幅16ミリ、厚み7ミリ、長さ850ミリのマホガニ材
(左下)
幅はOK、厚みを5ミリ~5.5ミリにします。
(下)
断面は矩形から写真のように加工。

次にKERFという刻み目を加工
2つのライニングをマイターボックスにセット、5~6ミリ毎にノコで刻み目を・・・・結構大変な作業

4個の刻み目が加工されたライニングが出来ました。kerfed linningといいます。

下のライニングはノコで切り過ぎ、欠けてしまいましたが問題ありません。繋げて接着するだけです。

◆ ライニング接着と平面出し

(左)
細いパーツですがアイロンでベンディングしてから接着します。曲げはおおよそでOKです。
(左下)
トップとバック側4つのライニングをベンディングし、ドライクランピングで長さ等をチェックします。
(下)
トップボード側から接着、ライニングは0.5ミリほどサイド上辺より飛び出させて接着します。
(左)
ライニング接着完了。
(下2枚)
ライニングは0.5ミリほど飛び出ているので#80を貼り付けた長尺ブロックで前後左右、均等にサンディングしていきます。
(左)
当然ですがブロック部も含めて均等にサンディングします。
(下2枚)
実際にはヘッドブロック面が1ミリほど高かったため、同一レベルまでサンディングしました。

◆ライニングの溝加工

Xブレース4ヵ所とクロスブレース2ヵ所の計6つのブレース溝をライニング側に加工します。
位置決めが結構大変です。

◆ ドライ・クランピング

トップボードには「ボディ形状の当て木」を使用、均一なクランピングとクランピング時の傷防止です。

クランピングの手順確認、トップボードとサイドの中心線がずれていないこと、接合面に隙間が無いことなどを確認します。

◆ トップボード接合

さーて、本番です。ボンドを塗りました。
(左の写真)
予行演習通りのクランピング・・・
(左下)
翌日、クランプを取り除く・・・・
(下)
そしてモールドから外すと・・・・
しっかりと接着できました。

もう1枚・・・・・

次はバックボードの接合、ブロックの高さ調整などの事前作業が必要です。