《ギター製作》

12.指板等の接合

◆ ネック接合溝の詰め木

ダブテール接合部の隙間に詰め木を入れ、ネック元起き防止の一助とします。

◆ 指板の接着

3点チェックによるセンターラインの再確認
接着時のズレ防止のために「坊主釘」を2カ所打ち込んでおきます。
ドライクランピング時に中心線がずれないことを確認しておきます。
(左)
ネック、指板の両方にボンド塗布
(左下)
指板の上から指板専用当て木で押えます。
(下)
ずれないことを確認してからクランピング。
溢れたボンドは塗れた布切れで拭き取ります。これで接着後の作業が楽になります。

指板とボディ部分のクランピング、既に紹介した専用当て木を使用します。

しっかりと接着できました。

◆ ペグヘッド突板の接着

インレイ周辺にヤスリ傷が見られたのでもう一度ポリッシュ、ついでに最終形に整形し、ペグ穴位置も罫書しました。

坊主釘を2カ所打ってからヘッドの位置を決めます。

カムクランプ使用。

◆ ネックとペグヘッドの整形

サイドを整形してからネック全体を・・・

注)指板「0フレット」幅を43.5ミリに修正しました。(1ミリ減)

ネックの厚みの目安は以下の通り:
①1F~5F ・・・・21ミリ~22ミリ
②7F~9F ・・・・22ミリ~22.5ミリ
③11F ・・・・・・・22.5~23ミリ

整形作業は木工ヤスリが基本ですが、直線出しにカンナ、曲面には繰り小刀を使用します。

ほぼ最終形に整形、作業のポイントは厚み出しとヒールの形状です。
ボリュート部分も念入り
に・・・・

◆ ナットの取り付け

厚さ5ミリ、高さ10ミリ・・・ヘッド突板の余分な部分をカットします。

ナットを当ててノコでカットしましたが、これは間違いでした。途中で気が付きましたが案の定微妙な隙間が・・・・

正しくナットを当てて罫書き、罫書線を残してその内側をノコでカット。


溝に付着したボンドを取り除いてからアロン2滴で接着。
隙間は思ったより目立ちませんが場合によっては黒檀パテで隙間を埋めるかも・・・・

◆ ペグ穴開け

ボール盤に固定し、直径10ミリのペグ穴を加工します。

改めてポリッシュ、あれっ傷が・・・

◆ ブリッジ取り付け位置(養生マスキング)

ブリッジは塗装後に接着するので接着部をマスキングし塗装対象外にします。

ブリッジの位置は12フレットからサドルのE弦位置を315ミリ(スケール630ミリの半分)とします。間違えたら致命傷ですから慎重に作業します。

未塗装部分が発生しないように罫書き線の内側をカッターナイフでカットします。